【書評】Java入門の入門 坂下夕里(著)

これならわかるJava入門の入門 第2版 坂下夕里(著)

Java本の4冊目のレビューです。

良い点

  1. 見やすく、かつ、読みやすい
  2. シンプルに基本を解説してくれる
  3. これまで疑問だった箇所が複数、理解できた
  4. 環境構築やコマンドプロンプトの説明が詳しい

悪い点

  1. サンプルコードの変数、引数、実数がまぎらわしい箇所がある
  2. 3部に分かれていて、章立てがアバウト

総評

『入門の入門』というタイトルだけあって、全般的にわかりやすいです。

環境構築やコマンドプロンプトの説明で50ページほど割かれているので、導入は上手くいくと思います(Vista、XP、2000を解説)。

内容的には、シンプルながら、わかりやすくなっています。おかげで、これまでよく理解できてなかった疑問点がいくつか解消しました。

たとえば、クラスの修飾子とメソッドの修飾子の違い、フィールドにつけるstaticとメソッドにつけるstaticの違い、コピーコンストラクタの意義、例外や入出力など。そのほかにもJavaのAPIの見方なども解説されていて役立ちます。

Part1-3に分かれていて、全70項目あります。あまり系統だった章分けはされていませんが、テキストというより、読み物といった感じでスイスイ読めます。

早い時期に入門書として読めば多くの効果がありそうです。

これならわかるJava入門の入門 第2版

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【書評】かんたんJava 今川美保(著)

Javaの絵本、Javaのe本に続き、3冊目のJava本のレビューです。

今回は、かんたんJava (プログラミングの教科書) 今川美保(著) です。

良い点

  1. やさしく丁寧で初心者にもわかりやすい
  2. Javaの基本を一通り網羅している
  3. 環境構築やEclipseの説明がくわしい

悪い点

  • 後半の14章ジェネリック、15章パッケージのあたりは難しい

総評

Javaの入門書として良書だと思います。

前半の変数、配列、制御構造などプログラミングの基本を、初心者にもわかりやすく解説しています。

後半のクラス以降の説明も、クラスの初歩から継承、抽象クラス、例外処理などわかりやすくなっています。

ただ、Java独自のジェネリックのあたりで、難しくなるのが難点。

全体を通して、読者への細かな配慮と工夫がされているのが感じられ好感もてます。

ちなみに、Javaの環境構築に16ページ割かれています。また、Eclipseの導入に20ページ、Eclipseを使ったテストに30ページ割かれています。

開発構築面でこれくらいフォローがあると学習しやすくなり助かります。

かんたんJava (プログラミングの教科書)

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【書評】世界でいちばん簡単なJavaのe本

世界でいちばん簡単なJavaのe本 : 堀江幸生(著)

Javaの絵本に続き、Java入門本の2冊目のレビューです。

今回は、『世界でいちばん簡単なe本』シリーズのJava本です。

良い点

  1. カラフルで読みやすい
  2. わかりやすく一気に読める
  3. 環境構築が出来る

悪い点

  1. 簡潔すぎて物足りない部分が多い
  2. 抽象クラスの説明など難しい部分が省かれている
  3. イラストが多いが、無駄な絵も多い

総評

本のページ数は、約200ページと薄く、プログラミング経験者なら2時間くらいで読み終わります。

Javaの全体像を把握するのには向きますが、詳細な点にはあまり触れられていないので、詳しい入門書がもう1冊は必要になります。

ただ、薄くて読みやすいので短時間でJavaの全体像を把握するのには向いています。

各章ごとに色分けされていて、イラストも多いので、楽しい雰囲気で読み進められます。

本の見た目もやはり大事です。

世界でいちばん簡単なJavaのe本

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【書評】Javaの絵本 アンク(著)

Javaの絵本 アンク(著)

C/C++本を6冊ほど読み終えたので、今回は新たに、Javaの本を読んでみました。

読んだのは、入門向きであるアンク絵本シリーズの『Javaの絵本』です。

良い点

  1. コンパクトで一気に読み終えられる
  2. 図や絵が豊富でイメージしやすい

悪い点

  1. 簡潔すぎ、文章の説明不足も多い
  2. 基礎知識がないと理解しづらい
  3. 2005年刊と古く、環境構築に難あり

総評

このJavaの絵本は、入門者向けの本ですが、プログラミング知識が全く無い人には、あまり向かないと思います。

理由は、絵や図が多いため、かえって、文章での説明が不足している箇所が多いからです。

逆に、Javaの基礎知識がある人が総ざらいする目的や、他言語の学習者がJavaをかじってみたいという目的ならオススメと言えます。

このシリーズの『PHPの絵本』では、文章の説明もよくされていたので期待していたのですが、Javaだと、基礎部分だけでなく、クラス・オブジェクト指向の部分も解説しないといけないので、ページ数の関係で、簡潔すぎる傾向がでてしまったのではないかと思います。

最後に、環境構築の面について。2010年現在、JDKは1.6になっていますが、この本では、古い1.5を扱っています。

もう少し文章の説明を多くして、環境構築を最新版にしたら、より良い入門書になるのではないでしょうか。

Javaの絵本

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【書評】新これならわかるC++-挫折しないプログラミング入門-

新・これならわかるC++ 小林健一郎著

3冊目となるC++本のレビューです。

良い点

  1. クラスとオブジェクト指向プログラミングを中心に解説
  2. アドベンチャーゲームの作成など楽しめる
  3. 図の解説がわかりやすい

悪い点

C++の基本文法を知らないときつい

総合評価

一般的なC/C++の入門本とは一線を画すユニークな本です。

この本では、文法もそこそこに、第2章でクラスの説明を始め、3章ではオブジェクトの利用、4、5章では、クラス・オブジェクトを利用したアドベンチャーゲームの作成と、オブジェクト指向を意識した入門書になっています。

オブジェクト指向というと難しそうですが、この本では、かわいらしいモンスターを作り、継承などで、オブジェクト(モンスター)を増やしたりと、なかなか楽しめる構成になっています。

ある程度の基礎知識をつけた後に、まとめ・発展としてこの本を手に取ると効果的な学習ができると思います。

ゲームの他に、住所録やアンケートの作成もあります。そこでも、オブジェクト指向を意識した手法がとられています。

基礎的な文法である、変数・制御・繰り返しなどに飽きてきたら、この本を読んでみると、違った視点でプログラミングを理解できると思います。

新・これならわかるC++

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