【書評】新C言語入門 ビギナー編

新C言語入門 ビギナー編林晴比古(著)

アマゾンで比較的、高い評価だったので、2冊目のC言語入門書として読んでみました。

良い点

  1. 全ページがオールカラー(薄いパステル調)で綺麗
  2. 各章の終りに用例がついてるので、リファレンスとしても使える
  3. 細かい点にも言及されている感じ

悪い点

  1. 少し分かりづらい。もう少し噛み砕いた説明が欲しいところ
  2. サンプルコードのダウンロードやCDが無い
  3. 配列・ポインタあたりで、少しややこしくなる

総合評価

ビギナー編という本ですが、実際には、最初の一冊目としては向かないと思います。

理由としては、説明されていない項目が先にきているのに、その説明が後半でなされている箇所がいくつか見受けられるからです。

実際、このシリーズには、スーパービギナー編という入門書があるので、やはり、2冊目以降向きといえます。

もっとも、入門書の中には、ポインタや構造体について言及しない本も多いのですが、この本では、その辺もきちんと章を割いて解説しているのが評価できます。

2、3冊目に、ざっと基本を確認したい人には向いていると思います。

新C言語入門 ビギナー編

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【書評】かんたんC言語

かんたんC言語 大川内隆朗 大原竜男(著)

C言語の本を読むのはこれが初めてです。

読み終わった感想としては、良書だということ。

良かった点

  1. 文章が読みやすく、丁寧に解説
  2. 本のレイアウトや色使い、コードや図が見やすい
  3. 難しい部分がほとんど無い

これまでPHPをメインにプログラミングの勉強をしていて、C言語などコンパイルが必要な言語は難しそうな印象があったのですが、この『かんたんC言語』は、環境設定も含めてすんなり読了することができました。

C言語の難関と呼ばれる“ポインタ”についても、構文 → コード → 実行結果 と順を追って逐一解説してくれるので、理解しやすいと思います。

PHPでも、値渡しと参照渡しで動作が異なるのですが、メモリーと絡めてポインタを説明してくれたことで、この部分がようやく理解できました。

環境設定は、Visual C++2008 と、Linux による2つが解説されています。Visual C++2008 は、現在時点で、Visual C++2010 になっているのですが、本書のサポートページで補足されています。

C言語とPHPの違いについて

C言語のPHPとの一番の大きな違いは、データの扱い方が厳密というか、面倒という点にあると思います。変数の宣言に始まり、構造体まで、PHPでは不要な点もしっかり定義しないといけないのがハードルが高いと感じられます。

それ以外は、あまり差異は感じられず、PHP学習者なら、一度はC言語に取り組むのが良いと思います。

かんたんC言語

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【書評】UNIXの絵本

UNIXの絵本 アンク(著)

自分的に評価の高い絵本シリーズのUNIX版です。

ただ、今回は、少しあてが外れました。理由は、前半は基礎的な、コマンドやviエディタの解説なのですが、後半からは、UNIXを管理する人用の解説となっているからです。

つまり、前半は、レンタルサーバーなどでも有用な知識が解説されているのですが、後半からは、システム管理やグループ管理、X Windowを使ったデスクトップ環境、そして日本語環境の構築などOSの管理者向けの解説になっているのです。

自分の目的は、レンタルサーバーでのファイル・ディレクトリ操作がメインになるので、後半は自分には不要な解説となってしまいました。ただ、これは個人的な事情によるものです。

OSとしてUNIXを使いたい人やサーバーを管理したい人には、逆にお勧めとなる入門書といえます。

UNIXの絵本

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【書評】ゼロからわかる UNIX基礎講座

ゼロからわかる UNIX基礎講座 中井獏(著)

2冊目のUNIX本として、学習用に読んでみました。

良かった点

  1. 例題→実行画面→解説 という順に、一つずつ丁寧に進行
  2. 解説に無駄が無くわかりやすい
  3. 本が一回り大きく、ゆとりのある紙面で読みやすい

前回UNIX本として読んだ『世界でいちばん簡単なUnixのe本』と同じくらいわかりやすい本です。

ただ、こちらは、より学習用としての進行になっています。一つ一つ丁寧に各ステップを進行していきます。

一つあたりのコマンドも短いものが多く、より分かりやすくなっています。実際に、パソコンを扱いながらコマンドを打ち、本の実行結果と、パソコンの実行結果を見比べながら進めるとより学習効果が高まると思います。

また、本が一回り大きいことから、紙面に余裕があり、ごちゃごちゃしておらず、楽に読み進められるのもポイントが高いです。

この本なら、1冊目のUNIX本としても問題無さそうです。2冊目に読めば、より理解が深まります。

最後には、ちょっとしたコマンド集がついているので、簡易リファレンスとしても役立ちます。ちなみに、エディタはviを解説しています。

ゼロからわかる UNIX基礎講座

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【書評】世界でいちばん簡単なUnixのe本

世界でいちばん簡単なUnixのe本―Unixの基本と考え方がわかる本 堀江幸生 山内敏昭(著)

XREA/CORESERVERで、サーバーを借りていて、そのサーバーがLinuxであることから、Unixについて知りたく、初めてのUnix本として読んでみました。

結果として、この本で、サーバーの扱いの知識が格段に増えました。とても効果があったと思います。

良かった点

  1. SSHに必要な「Tera Term Pro」が紹介されている
  2. viエディタの説明がなされている
  3. 説明が簡潔でわかりやすい
  4. オールカラーでコードや図が見やすい

この本は、簡単さを強調している本ですが、タイトルに違わずかなり簡単な本です。

1日かからず半日で読み終わります。それでいて、知っているのと知らないのとでは、格段に差がつく知識が紹介されています。(あくまで初心者向きですが)

必要最小限のコマンドは紹介されていて、汎用的なエディタであるviの説明がされていて、そして、Tera Term Proにより、実際にサーバーにログインして操作でき、SSHを体感できます。(サーバーを保有、または、レンタルサーバーを借りているなどの条件はあります)

非常にコストパフォーマンスの良かった一冊です。

補足 この本では、エディタとしてEmacsも紹介していますが、残念ながらXREA/CORESERVERでは、Emacsはデフォルトではインストールされておらず使えません。インストールすれば、もしかしたら使えるのかも。

世界でいちばん簡単なUnixのe本―Unixの基本と考え方がわかる本

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