達人に学ぶDB設計 徹底指南書 初級者で終わりたくないあなたへ の書評です。
結論から言うと、データベース初心者が、SQLの構文を学習した後、「テーブルってどう設計すればいいの?」という疑問が湧いてきた時に読むべき一冊です。
■ 良い点
・ DB設計の理解が深まる
・ ポイントが簡潔に示されている
・ アンチパターンが紹介されている
・ 設計上のトレードオフが考慮されている
・ 文章が読みやすく図表がわかりやすい
■ 悪い点
・ 特に無し
■ 総評
データベースの『設計』に重点を置いた初心者向きの書籍です。主要なテーマである正規形に詳しく、非正規化やER図、そしてツリー構造の扱いなど基礎から解説されています。
特に正規形については、第5正規形まで省略せず、図表を用いて解説されています。加えて、正規化と非正規化のトレード・オフにも触れられていて実務での参考になります。
また、バックアップについても、フル・差分・増分について、きちんと扱われているのが好印象です。
その他、著者の経験に基づく、アンチパターン(バッドノウハウ、グレーノウハウ)など、多くのヒントがあるので、DBの設計に関わるならば、一通り目を通しておきたい一冊です。
なお、DBの設計に主眼が置かれているため、SQLの解説はあまりありません。そのため、本書を読むためには、前提として基礎的なSQLの知識が必要です。SQLの構文を学習したら、次にデータベースの設計について、本書で学習すると良いと思います。