プログラミングPHP 第2版 オライリーの書評です。
良い点
- PHP生みの親による解説本
- 解説のツボを押さえていて必要十分に詳しい
- 読みやすくて分かりやすい
- セキュリティの解説あり
悪い点
- 2007年の出版であり少し古い
総評
この本は、PHPの生みの親であるラスマス・ラードフ氏が共著者として名を連ねています。この一点をもって価値があると言えるでしょう。また、今秋始まる予定のPHP技術者認定上級試験の準拠本に採用されています。
内容としては、PHPの基礎から高度なトピックまでを幅広く扱っています。
全15章のうち、前半の8章までは文法の基礎に重点が置かれています。
基礎知識を一歩踏み込んで解説しているので、文法書でありながらも興味をもって読むことができます。正規表現についての解説もわかりやすく理解が深まりました。
後半の9章から15章までは、比較的高度なトピックになります。
グラフィックス、PDF、XML、セキュリティ、PHPのテクニックと続きます。
特に、セキュリティの章とテクニックの章のパフォーマンスチューニングは参考になります。
グラフィックスやPDFなどは、必要になったときに集中して読むのが良さそうです。
14章は特に高度な内容で、C言語を使ったPHPの拡張モジュール作成の解説をしています。この章は、他のPHP本ではほとんど扱っていないので、拡張モジュールの作成に興味のある人には特に役立つと思います。
全体的に、解説のツボを押さえていて必要十分に詳しいので、PHP学習の早い段階で読むと学習効果がより上がると思います。