やさしいJava 第5版 [高橋麻奈 著] の書評です。
普段はPHPばかり使っているのですが、オブジェクト指向プログラミング(OOP)の理解を深めたいと思い、Javaの基礎を学習するためにこの「やさしいJava」を読んでみました。
結論から言うと、とても読みやすくポイントを押さえながら短時間で読み終えることができました。「やさしいJava」は文法メインの本ですが、オブジェクト指向の前段階の基礎のための学習としては、むしろありがたい書籍です。個人的に満足な一冊。
■ 良い点
・ 初心者にもわかりやすい解説
・ 図表がわかりやすい。
・ コード全体が表示されており部分的に省略されない
・ コードの実行結果がきちんと表示されている
・ サンプルコードが一貫している
・ 書籍の体裁自体も読みやすい
■ 悪い点
・ 特にないがこの本だけでJavaアプリを作れる訳ではない
■ 総評
Javaの文法書として、また、オブジェクト指向プログラミングの前提学習書として、よく出来ている書籍です。
本の前半では、変数や制御構文、配列など基礎事項を学びます。後半では、クラスとオブジェクトの扱いを学習します。
前半は、かなり易しいですが、後半のクラスからは、前提知識がないと少し難しく感じるかも。いわゆる車クラスを作ってフィールド、メソッド、そして拡張を解説するような感じですが、なぜこうした処理をするのかという理由付けがもう少しあるといいような気もします。
もっとも、別冊で、やさしいJava オブジェクト指向編 という書籍がでているので、OOPの深いところはこちらで学習するのが良さそうです。
また、この「やさしいJava」は文法書であるため、この一冊で、アプリが作れるというものではありません。別冊で、やさしいJava 活用編 第4版 という書籍が出ているのでアプリの制作はこちらで学習するのが良さそうです。
なにはともあれ、Javaの基礎学習としては、満足できる一冊でした。よくまとまっているし、ポイントも明確で分かりやすかったです。
以上です。