書籍「パーフェクトPHP」の7章、8章にあるフレームワークの学習法についての覚書です。
PHP入門レベルの学習者が、この「パーフェクトPHP」を手にしたとき、多くの人が7章、8章のフレームワークの箇所で、つまづくと思います。
そこで、どうしたら、このフレームワークの章を理解できるようになるのかを、後続の学習者のために記しておきます。
【つまづく原因】
このフレームワークの箇所でつまづく原因は、主に2つあります。
第一に、初心者にとってフレームワークの概念が難しいこと。
第二に、オブジェクト指向プログラミングの実践例が初めてであること。
この2つのハードルにより、一気に難易度が上がったような感覚になります。
そこで、この2つを解決することを優先します。
【解決策の一つ目】
まず、第一の点について、新規にフレームワークを学ぶことで、フレームワークの概念について理解を深めます。
具体的には、CakePHPを学習することをお勧めします。
CakePHPには、詳細なWEBマニュアルが存在すること、日本語書籍が多くあること、また、日本での利用シェアが高いことなどの点を考慮し、最初のフレームワークの学習に最適と考えます。
以下の3冊を順に読めば、CakePHPのフレームワークの基礎を身に付けられます。
【書籍紹介】
■ CakePHP2 実践入門 (WEB+DB PRESS plus)
■ WebデザイナーのためのCakePHPビューコーディング入門
上記書籍を読み終えたなら、CakePHPの使い方については、理解できているはずです。
【解決策の二つ目】
CakePHPを学習したら、次にパーフェクトPHPの7章、8章のフレームワークに戻ります。
ここでのポイントは、7章からではなく、8章のフレームワークの使い方から学習することです。
CakePHPにおいても、フレームワークの使い方は学びますが、中の本体であるCOREの部分についてはノータッチです。つまり、使い方を学んだわけであり、本体の仕組みまでは踏み込んではいないのです。
ですから、パーフェクトPHPにおいても、まずは、使い方である8章から学習を開始すると理解しやすいのです。また、CakePHPに似ている箇所も多くあるので、こうした方が学習が捗るでしょう。
そして、もう一つのポイントは、「パーフェクトPHP」のサポートサイトからサンプルコードをダウンロードして、すべて印刷することです。
書籍では部分部分を解説する箇所が多くありますが、全体を通して俯瞰できるように、サンプルコードを実際に印刷して学習します。
8章の使い方を学習すれば、「モデルを設定して、コントローラーにアクションを定義し、ビューを記述する」という、フレームワークならではの一連の流れが採用されていることが理解できます。
そうしてから、7章のフレームワーク本体であるフレームワーク自体の作成を学習するのです。
こうすると、フレームワークの使い方で学んだことの内部の仕組みが理解できるようになります。また、それと同時にオブジェクト指向の実践例についても理解しマスターできるようになります。
【まとめ】
「パーフェクトPHP」の7章、8章のフレームワークの箇所でつまづいたら、
1.CakePHPを実際に学習してみる
2.8章のフレームワークの使い方から学習する
この二つを実践すると、無理なく学習できます。なお、その際には、パーフェクトPHPのサンプルコードの印刷も忘れずに。
CakePHPを学習することは、とても遠回りになるようにも思えますが、結果的には、フレームワークの使い方をマスターし、かつ、オブジェクト指向の理解も深まるため、PHPの学習には非常に有益だと考えます。
これらは、ぜひお勧めしたい学習法です。
以上です。